かわいい系を中心に。 町田ひらくはかっこいい 忍者ブログ
とりあえず好きな漫画についてたまに語ることにします
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町田ひらくはかっこいい
孤高の少女耽美作家、町田ひらく。ウィットに富んだセリフ回しとひねくれたポップさ全開な作品を次々と世に送り出してきて12年。
単純な線画ながらリアリズムに富んだ造形美で描かれる少女。もはや少女という名は町田ひらくの特許!

管理人の選ぶお気に入りは「Mouse Trouble Blues」・「お花ばたけ王朝紀」・「地上∞階美少女売場」。

「Mouse Trouble Blues」は要するにトムとジェリー。この人唯一の動物擬人化。ネズミにやられっぱなしの家ネコくんが本気出そうとする話。結局この2人(2匹?)は結ばれないまま終わってしまいます。ネズミは可愛いらしいわ、ネコくんはよくわからんイケメンぷりだわで町田作品の中でもかなり軽いノリです。町田ホテルは読み物的に良作多し。
mouse-machuda.jpgいたずらネズミ


「お花ばたけ王朝紀」は言わずと知れた町田ひらくの代表作。幼少時に孤児となった窓花と、母子家庭で散々な境遇に遭っている千秋の物語。下に掲げたのは町田作品の中でも特にお気に入りのシーン。2人の笑顔の綺麗なこと!
garden-machida.jpg 左から窓花、千秋。

町田ならではの深読み大歓迎な構成なので管理人はストーリーをよく把握していません。orzです。とりあえず窓花は養父の蔡さんにこの上ない愛情を受けて幸せだったけれどどうしてこうなった\(^o^)/が基盤でいいのかな?作者も言及している通り、千秋は最後まで救いがなくただただ悲痛です(作者は2人の名前を取り違えちゃってるけど)。「green-out」は絵柄もストーリーもかなり安定していて、全5作品はどれもシンプルながら隙なくまとまっているので大好きな本です。「GUNと標的」は男が道端にビデオテープを落とした→やべえバレる、でストレスで死亡というあまり頭を使っていないノリだけの作品ぽくてGood。

「地上∞階美少女売場」
タイトルが本編と関係ありそうで無い。自称ロリコンが飛び降りようとしてたらエレベーターが止まるという、まああるよねwという流れ。贅沢に品定めしていたら事故でそれどころじゃなくなり、結局ブスか…まあしゃあねえと残念に展開した後、屋上での2人の掛け合いが素晴らしい。これ1頁丸々使っていて長いんで省きますが、こんな事言ってます

「言っておくっ おナベになるなら勉強しなさいっ」「安易に 水商売に走るな 医者や弁護士のおナベってのも面白いだろ?」(柵を超えて風を受けながら)
で彼の最期の独白がこれ。
「最低の人生だったけどっ 思い残しは無いわっ 今度生まれ変わったらっ   またロリコンになりてェ(都心の高層ビル群をバックに)
…まあ正直やりすぎ感があるけど、特殊な設定とそれに最後まで焦点を当て続ける町田作品の魅力がふんだんに詰まってます。

結局夢オチだけどね。

町田ひらくは陰鬱で救いのない作品ばかり書くというイメージがありますが、上の理由でストーリーが前面に押し出されているので、どちらかと言えばひねくれているというか、やっぱりかっこいいんですわ。
アンネリーゼの水晶球」みたいな一発ネタ、「アルマゲスト」「股正宗」「回天」のようなしょうもない作品も好きです。
随所随所に散りばめられさりげなく提供されるネタも面白い。例えば
「お花ばたけ王朝紀」の韓国語セリフの傍らには「努力はしたつもりです・・」と作者の言い訳めいた文言が。
「美女とのけもの」でも照れ隠しなのか少年の決め台詞が本宮ひろ志風。
「shelter "pure"」でも何気なくプレミアリーグ時事ネタ(…)
「sweet ten diary」収録の1Pコラムではキャラの描き分けができない自虐ネタ。
「HELLO鬼帝」のナース、時期的にどうみても「本能」の椎名林檎がモデル。
とかこう、コマの端々に見所があったりするんで、どうもそっちばかり気になってしまうんですわ。

kitty-machida.jpg椎名林檎にしか見えないナースさん(Hello鬼帝)

kinchi-machida.jpg かわいい幼女とイケメン(太陽讃歌)

kinshi-machida.jpg こういうコマがあると気になってしまう(秋に雲雀は囀るか)

最後に、単行本ごとのイメージ。
「きんしされたあそび」…ストーリーが難解でもないので、今の読者には一番受け入れられそう。少女はほとんど丸っこい。
「卒業式は裸で」…まだ読んでません。
「幻覚小節」…特徴的な長ったらしい独白が増えてきた。「町田風」への遷移期?やっぱり丸っこい少女ばっかり。
「green-out」…絵柄もストーリーも表紙も洗練されてる。というかどれもシンプル。割ととっつきやすいて、入門編?
「Alice Brand」…町田節全開。実在の事件やら民話やらを下敷きにしたり(懇切丁寧な解説付き)、中世ヨーロッパを舞台にして伝説ネタに挑んでみたりとやりたい放題。濡れ場以外にかける情熱が半端ないです。ストーリーはそれぞれ妙に難解。キャラが皆西洋人なので、やはり塗りこみなしの目が少し冷たい。
「11.1」…サイレントムービーに吹き出しやモノローグ調で会話が繰り広げられる光景、実際の会話風景、そして唐突な回想シーンという町田ひらくのお家芸が完全に花開いた作品。とりあえず「いわゆる町田っぽさ」がここに集約されている感じ。難解で退廃的な作品ばかり。少女は急速に無表情に。
「町田ホテル」…もはや成年マークいらなくね?というくらいストーリー中心の本。短編作品としてのそれぞれのクオリティは驚嘆もの。少女はそれほど登場しない…
「ANNE FRIENDS」…Alice Brandに上記2作品の作風を当てはめた感じの本。やっぱりこれは読み物。
「あじあの貢ぎ物」…おっさん多し。無感情な少女。
「黄泉のマチ」…おっさん多し。無感情な少女。
「Sweet Ten Diary」…掲載紙と発表時期がバラバラだったこともあって、それぞれ結構異なった作風で面白い。音楽で言えばB面集?たとえば「shuffle」なんて一目で「ああ、green-outだ!」と思うほど。

こう書いてみて、ああ自分はやっぱり昔の町田ひらくが好きなのかな、と思ってみたり。
少女が生き生きと動いて舞台を立ちまわってる。

alice-machida01.jpg 「Arice Brand」より「A Water Girl」。ひらく西洋少女といえばこの顔!ストーリーは「ただしイケメンに限る」


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